伝統を守り
進化するTradition and evolution

何年経っても新しさを感じる

和染紅型を
誕生させた職人

京仏師の家に生まれ、幼少より古書画や彫刻といった美術に興味を持った初代。その後、陶芸家の河井寛次郎と親交を深め、彼が提言する「用の美」に共感。ともに全国の古窯をめぐり写生旅行をする中、沖縄の琉球紅型と出会う。そこから導かれるように染色の世界へ。生まれ育つ地の京友禅の良さと琉球紅型の良さを見極め、新たなる染色技術の「和染紅型」を生み出し、最近では京紅型と呼ばれ、そのルーツといわれる。

図録「型染ひとすじ 栗山吉三郎の道」
初代が永眠して3年後に開催された遺作展「栗山吉三郎の道展」。東京ミキモトホールと京都思文閣美術館で開催されました。初代の偉業の一端に触れられる図録は、現在販売はありませんが、工房見学などでご覧いただくこともできます。

仕事に邁進してきた半世紀以上

徹底した
染色技術を究める

全国植物染織研究会会長を歴任、京都染色美術協会の真珠苑に属し、先代から受け継いだ和染紅型こと京紅型の技術を極めると共に、時代の流れに考慮しながら現代感覚溢れる和染紅型の呉服、室内装飾品などの創作に打ち込む。
現栗山工房代表。趣味は鮎釣りとびわ湖のモロコ釣り。

草木染の標本となる美しい色見本とともに、その植物を型染めにして染色した作品集。

女性目線でものつくりに取り組む

時代にあう
色彩を探求する

大箭秀次の次女として誕生し、幼い頃から工房の手伝いをするが、一旦は好きな音楽の道へ進みフルート講師に。その後、21歳で実家の工房へ戻り、二代目に師事。数年前から工房の専務に。和染紅型・京紅型を後世に残すためにもとYouTube、InstagramなどのSNSも自ら行いフォロワー数も増加中。ファッションを探求し美しい色や流行色の勉強、デザインのモチーフも追い求める日々。また、自身も着物を着て、着る人の気持ちに寄り添うよう心掛けている。

音楽を志した経験があるからこそ生まれた、唯一無二のデザイン。呉服の世界では珍しい独創的な意匠を、和染紅型の技法でかたちにしています。着物や帯にとどまらず、バッグや日傘などの小物にも展開し、伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて提案しています。